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有馬 哲夫

ディズニーとは何か

ディズニーとは何か 人気ランキング : 251800位
定価 : ¥ 2,310
販売元 :NTT出版
発売日 : 2001-11
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手堅いディズニー論

 ウォルト・ディズニーの人物像から企業としてのディズニー史、ディズニーランドの位置づけ、ディズニー的世界像の分析、米国史の中でディズニーの持った意味、ディズニー的女性像とフェミニズムとの関わり、各国でのディズニー受容状況と、非常に満遍なく、バランスよくディズニーを論じている。記述は少々ケレン味が足りない気はするものの安定感があり、気持ちよく読める。この手の議論では欠かせないアドルノ・ホルクハイマーにも触れ、ジョン・トムリン『文化帝国主義』を用いながら彼らの議論を退けるなど、手堅い。
 ただし、随所でカルチュラル・スタディに言及する割には非常に穏健というか、日和見的なのは確か。ディズニー作品の人種問題やフェミニズムとの抵触、あるいは赤狩り時代のウォルトを論じた件りでも、「当時の状況では、ウォルトが差別的であったとは言えない」「優秀なスタッフを必要としていたウォルトが労働組合に反感を感じたのも理解できる」と、ディズニー寄りの意見表明が目立つ。ま、その辺りは読者が自分で判断すればいいことか。
 私が最も印象深かったのは、p22辺りで触れられているディズニー・アニメの制作方法。シナリオやストーリー先行で場面やシークエンスを展開させるのではなく、キャラクターのアクションから出発してシークエンスを積み重ねていく方法を基本とし、1984年頃までは長編でもストーリー・ボードを使って全体の流れを把握していたという。
 たしかに初期長編アニメを見ると、これは非常によく分かる。ある意味、場面ごとの動きの喜びに「淫して」いるのが一目瞭然。私が持っている『白雪姫』ヴィデオには制作裏話の付録がついていて、そこには映画用に制作したものの没になった場面・音楽が紹介されている。何というムダ・・・じゃなくて贅沢! これが後期作品になると、ストーリーが壮大かつ複雑になるのと反比例するかのように、絵の動きそのものの躍動感はガクッと落ちる。
 私などは、そういう初期作品の積み重ね的制作方法を、つい「生成的」などと呼びたくなるのだが、どう考えたって初期作品の方が上だよネ〜。

良質なガイド・ブック

文化批評の立場から、広くディズニー文化を論じた本である。ウォルト・ディズニーの簡単な説明に始まって、ディズニーにおけるフェミニズム、時代ごとに変わってきたキャラクターの特徴、ディズニーのグローバル化、日本における文化的土着化など。どの章も、突き詰めれば一冊の本にできる内容と問題を含んでいるが、それをうまくピック・アップして見せてくれる感じである。アメリカにおけるディズニーから、日本におけるディズニー文化まで、おおざっぱに文化的視点から把握してみるには、とても役に立つ本だと思う。いわば、ディズニー文化全般を眺め渡すときの良質なガイド・ブックの一つと位置づけることができるだろう。

ディズニーでアメリカを読む!!

アメリカの歴史を学校等で習った人はたくさんいるはず。
でも、本当のアメリカの姿って見えてますか??
この本は、ディズニー映画やエンターテイメントを通じて、
その当時のアメリカ人の生の感覚を知ることが出来る本です。
当時の人々の感覚が的確に採り入れられている
ディズニーの作品を見ることで、実は他のどんな教科書よりも、
本当のアメリカ人の感覚を知ることができているのです!!
みなさんも、『あの映画のあのシーンの裏には、実はこんな思惑、
紆余曲折が隠されていたんだ!』と新鮮な発見をしてください。
そしてみんなでアメリカ通になりましょう☆☆


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