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有馬 哲夫

ディズニーの魔法

ディズニーの魔法 人気ランキング : 14411位
定価 : ¥ 735
販売元 :新潮社
発売日 : 2003-11
発送可能時期 : 通常24時間以内に発送
価格 : ¥ 735
「本当は怖い」を「夢と愛の物語」に変える魔法

「本当は怖い」童話をディズニーはいかにして「愛と感動の物語」に変えたのか。

原作とディズニー版の対比という形で白雪姫、シンデレラなど6つのおなじみの作品を紹介している。「白雪姫の王子は死体愛好家」だの、「シンデレラの姉たちは靴にあわせるためにつま先やかかとを切って血塗れになった」だの、そのまま映像にしたら子供達には見せられないようなオリジナルの民話を、ディズニーはいかにして、家族みんなで安心して見られる作品に変えたのか。本書を読めば新たな視点でディズニー映画を楽しめます。

また、ディズニーのリメイクがフェミニズムなど現代アメリカ文化を反映しており、これらが現代の「アメリカの民話」になっているという指摘が面白い。

独立した人格、前向きな力強い女性像、「信じれば夢はかなう」というアメリカ的なオプティミズム。

ディズニー作品は、悪く言えば、オリジナルの物語が持つ人間の本性に対する深い洞察は全て捨てて、「アク抜きされた」薄っぺらな子供だましの作品にしたとも言えるし、現代の子供達(そして親たち)に理想的な「夢と愛を信じるこころ」を与える、安心して見られるエンターテインメントに仕上げたとも言える。いずれにせよ、それが強烈に「アメリカ的な」ものであるということは本書を読んだうえでの大きな発見だった。

アメリカ的なものと、ヨーロッパ的なものの対比という意味でも興味深い本書。ディズニーファンもアンチ・ディズニーも楽しめます。おすすめ。

「アメリカの民話」になったディズニー

ディズニーが「アメリカの民話」になった様をみることができた。戦争もあり、恋愛も制限されていた時代背景もあったため、ディズニーの話のもとになった昔の童話には、民衆が心の奥底にもっていた暗い情念が色濃く反映されており、ゾッとする話が多かった。これらの話を「夢と魔法と感動、夢は願っていれば必ず実現する」というメルヘンチックなものに変えてしまった業は確かにすばらしい。そこらへんの「魔法」を的確に本書は説明しており、楽しく読むことができた。

新しい発見

作者が作中で「この本を読んだとき、読者は原作を読んでみたくなり、またディズニー映画をもう一度観たくなるだろう」と書かれていますが、本当にその通りになりました。
原作を丁寧に解説した上で、ディズニーがどのように子供向けアニメーションにリメイクしたかが書かれています。
馴染み深いディズニー映画の原作を知るのも面白いです。

残酷なものも多い童話を作りかえることは、本当に「魔法」のようで、改めてディズニーはすごい人だと思いました。

、続シンデレラさん、お大事に」のネタ本にしよう

童話の原作と、ディズニー版の違いを分析したもの。
意外と突込みが鋭く面白かった。
いつか出版されるかもしれない、わが著書「シンデレラさん、お大事に」の続編に備え、この本をネタにしつつ、いくつか覚書。
白雪姫。
 王子様は死んでる女性が好きな、necrophilia(死体愛)。
眠れる森の美女
 美女が眠りから覚めるのは、100年後。100年後には美女は老婆に。そんな老婆を愛する王子は,gerontophilia(老人愛)。
人魚姫
 人魚から人間になった姫は声が出せなくなる。それは人魚だった過去をノンカムアウトで生きていくこと。
ピノキオ
 自分で人生を切り開かないピノキオは、あやつり人形。意思を持ち未来を切り開きだしたときに始めて人間になる。

軽い読み物でありながら、鋭い分析!

白雪姫、ピノキオ、シンデレラ…など、ディズニーが長編アニメーションとしてリメイクした童話を、原作とディズニー版で比較してみると…?
シンデレラの原作(グリム版)では、カボチャの馬車もガラスの靴も出てこない!?
原作のピノキオは、数回、残酷な方法で殺されている!?
本書は、メディア論が専門の著者による、ディズニー長編アニメーション考です。
ディズニー長編アニメーション6作を、おのおの
1) 原作のあらすじを紹介
2) ディズニーはどうリメイクしたか
という順序で解説しながら、両者の違いについて考察していきます。
学者である著者らしく、原作・ディズニー版それぞれの背景にある 「思想」 などに鋭い分析を加えつつ、全体としては、誰でも楽しめる軽い読み物として仕上げてあります。
このバランス感覚がすばらしい!
あなたが知っている 「童話」 には、魔法がかかっているでしょうか?


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